全国的に有名にな三輪そうめんですが、一般的に販売されているのは最も下位の等級「誉(ほまれ)」です。販売量の90%が誉と言われています。
(1)三輪そうめんの等級と辰巳製麵所
三輪そうめんの等級の基準は細さで4つに分かれています。手作りでそうめんを作るとき、細くすることが難しく、技術が必要なのです。最高等級を作れる工房は三輪そうめんの産地でも近年は消滅しつつあります。
今回ご紹介する辰巳製麵所さんはその数少ない最高等級の神杉を作る技術を継承している稀有な製麺所です。
今回ご紹介しますのは「緒環」です。
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(「等級名(読み)」10gあたりの本数特徴・位置づけ)
「神杉(かみすぎ) 」
120本以上 超極細・最高等級品(限られた生産者・時期のみ)
「緒環(おだまき)」
95〜105本 極細・献上の栄誉を賜る高級品
「瑞垣(みずがき)」
80〜95本 細麺・古物(ひねもの:熟成麺)などもあり人気
「誉(ほまれ)」
70〜80本 レギュラー品(全生産量の約90%)
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これら等級はそうめんの束に巻く帯の色の違いでわかります。
一般に販売されている「誉」の帯はほとんどが「濃青」です。よく見かけますよね?
今回ご紹介する「緒環」の帯は写真の通り「銀色」です。
(2)手延べそうめんとは
乾麺には「手延べ_」と呼ばれる一群があります。その代表が素麺です。小麦粉と少量の塩に水を加えてこねあげ、熟成をしながらその生地を撚り長く延ばした麺が手延べ麺です。
この「撚り」が大事で麺をこよりのように撚ることでコシが生みだされ長く延ばしてもちぎれる事がなくなります。撚りをかけた麺の切り口は丸くなり、これがツルっとした食感になります。
近年の一般的に売られているそうめんの「手延べ」は基本的に機械製造です。一部手作り工程があることで手延べを謳っていますが、辰巳製麺所は古来からの完全手延べ製造の稀な製麺所です。
(3)辰巳製麵所のそうめんとの出会いと「緒環」のはなし
最初は、山添村の親戚から贈り物でいただいたことから出会いました。食べると自分たちが食べてきた、知っているそうめんとの違いが歴然でした。「香り」「のどごし」が別物です。
「そうめんなんか何でも一緒」と思っていた私たちの感覚は瞬間的に打ち砕かれました。
一般的なそうめんは「あとくちに嫌な臭い(安物の小麦臭)が残ります」がそれは全くなく、鼻から抜ける良い香りが余韻で残っていきます。私たちが最初に食べたのは今回ご紹介する「緒環」でした。
「緒環」は上質な国内製造の小麦粉を使用し『細かきこと絹糸の如し』と言われるほど、見た目も繊細で美しいことから料亭などでも使われています。木箱入りで贈答にも喜ばれます。
後日食べることができた最高等級の「神杉」の細さと食感は衝撃でした。辰巳製麵所の秘伝の神杉は毎年注文を出されるお得意さん分しか作られていませんので、今回は残念ながら最高等級の神杉をご紹介することができませんが、少し細さが違うだけで原料や製法は同じの「緒環」をご紹介できます。
三輪の素麺組合に出荷されているそうめんとは別品質の材料と最高技術で作られた「緒環」を是非ご賞味ください。
贈り物にも最適です。
(4)生産者の声
この度は、山添村辰巳製麺所をご覧頂きありがとうございます!
コシの強さと、上質な小麦粉の風味の豊かさ。そして寒さ厳しく里山文化が残る美しい山添村の「ふるさと」の空気感まで感じて頂けましたら幸いです。
(5)賞味期限が過ぎたそうめん
そうめんは、おおむね賞味期限が1年とされています。1年を過ぎたそうめんは食べられないのかというとそうではありません。三輪ではそれを「ひね」と呼んで、さらに乾燥が進んだことで風味が増します。そうめん好きの人々は「ひね」を指定して高値で買い求められます。ワインのように寝かせて風味が増したそうめんが「ひね」と呼ばれます。